『自分を変える1つの習慣 』ロリー・バーデン【書評】行動したいのにできないと思っている人の必読書!
たった一つのこと。
これを継続できさえすれば、みんな自分なりの成功を手に入れられる。
成功するために最も大切なことは「行動」
この本は勇気を与えてくれる。
変わりたいのに変われない、
目標がわからない、
目標を達成へ向けた小さな一歩が踏み出せない、
という人に行動の大切さを説いてくれる。
行動することは決して難しいことじゃない
成功とは一握りの特別な人だけに与えられるものではない
ということを教えてくれる。
成功している人と、そうでない人の違いとは
「大切だとわかってはいるが、 したくないと感じていること」を、 どうすれば実行できるようになるか。
これが、人生で望むものを手に入れている成功者と、そうでない人を隔てている重要な要因
だと著者はいう。
それは、たった1つの習慣
【1つの習慣】とは=「セルフ・コントロール(習慣の力)」
成功者とは、目標を達成するために、 面倒くさいことや気が進まないことでも、 我慢して実行できる人である
したくないことを、成功者と同じ視点でとらえる。それによって、私たちは成功者と同じように行動できるようになります。その結果、成功者と同じものを手にできるようになるのです。
著者は、成功について非常に分かりやすいフレームワークを使って説明している。
成功とは、「エスカレーターに乗る」か「階段を使う」かを選ぶのと同じくらい単純なもので
エスカレーターのマインドセット=楽をする考え方
階段のマインドセット=ちょっとキツいが正しい行動をとる考え方
だといい、成功者となるには「階段のマインドセット」をしなければならないという。
そして、成功するためには「思考」「言葉」「行動」の3つの重要な側面をうまく扱う必要があると説く。
「思考」
「何を考えているか?」を常にコントロールする
心理学の研究によれば、「人間は話すよりも7倍速く思考する」ことができます。
私たちは、思考という強力な武器をもちながら、それをうまくコントールすることができていません。
そして、無意識の欲求にまかせて、気の向くままに思考をさまよわせてしまっているのです。
少なくとも私自身のことを言えば、意識的にコントロールしていないと、
私の心は、自然に「ネガティブな方向」に流れていってしまいます。
あまりにもネガティブなことばかり考えるので、
私は自分の思考に影響を与えている、もうひとりの自分がいると考えるようになりました。
それはあなたではなく、「小さな声」なのです。それを、「ミスターM」と名づけましょう。
ミスターMは、愚痴や文句を言い、ネガティブな部分ばかりを見て、あらゆる理由を見つけだしては、「物事が望み通りにいくわけがない」とあなたを説得しようとします。
彼はなんとかして、あなたが平凡(Mediocrity)な、楽な方に流れる人生を送っているのだと確認させようとします。 そう、「ミスターM」のMは「平凡(Mediocrity)」の頭文字をとったものなのです。
世界トップクラスの成功を収めた人は、口を揃えたかのように、「ミスターMをコントロールする最善策は、自分自身にポジティブな言葉を語りかける方法をマスターすることだ」と述べています。 あなたが本気でポジティブな考えをもてば、いくら口うるさいミスターMでも、あなたを言いくるめることはできなくなります。
ミスターMがネガティブなことをささやきそうになったら、すぐに警報を鳴らして「ポジティブ・トークの消火スプレー」を浴びせて、たちどころに火消しをするように自分を訓練するのです。
僕は常に何かを頭で考える癖がある。
何かを考えては忘れ、また違う何かを考えては忘れ、を繰り返している。
それは考えているのではなく思考に流されているということだ。
思考は意識的にコントロールしなければ、悪い方向へ向かってしまう恐れがあるということを自覚しよう。
「言葉」
言葉は、私たちの人生を形づくるのです。だからこそ、言葉は重要です。
慎重に言葉を選び、言葉に誠実に生きることは、「階段のマインドセット」を実践するための燃料になります。言葉を強くするシンプルな方法
・可能性をつくりだす
・感謝の気持ちを表現する
・人を褒める
・相手の自発的な行動を引きだす
「行動」
行動を変えるためには「視点を変える」必要がある
今日1日という視点しかなければ、問題は大きくなります。
人生という視点に立てば、問題は些細なものになります。
永遠という視点に立てば、問題は問題ではなくなります「いま、幸せか?」
「いま、楽しいか?」
「いま、物事は自分の思い通りに進んでいるか?」
絶えずそう考え、もしそうでなければ、いましていることをやめて、もっと楽しい何かを始めようとするのです。
しかし、「習慣の力(セルフ・コントロール)」をマスターしている、「階段のマインドセット(ちょっとキツいが正しい行動をとる思考)」をもつ人は、このような短絡的なものではない、長期的な視点をもっています。 「いま、ここ」に心を奪われず、 ベストを尽くすことに集中し、 結果については必要以上に思い悩まない という考え方をもつことで、心の平穏を得ているのです。
人は「今していることに集中しなければいけない」
と思う。それは間違いではないし、していることに集中することは大切だ。
しかし、それで長期的な視点を見失っていてはダメだ。
この本の最も言いたいことは行動することの重要性である。
行動を妨げる3つの要因として恐怖(それをするのが怖い)、自己免除(私にはそれをする必要はない)、完璧主義(うまくできないのなら、しない)を上げており、その回避策も説明してくれている。
そして、
最大のリスクは、間違った行動をとることではなく「行動をとらないこと」
ということだ。
成功者に共通する生活習慣
この本では、成功者は共通して「5つの基本領域」で「収穫期」を設けているという。
【5つの基本領域(ファンダメンタル・ファイブ)】
1.信念…毎朝10分間、精神の糧になるような書物を読むことから1日を始めます。同じく、週に一度は、心が安らぎ、豊かな気持ちになれる場所を訪れるようにします2.家族…週に一度、平日の夜に、配偶者または子どもと2人きりで過ごすようにします。家族が多い場合(たとえば、妻と子ども3人)は、ひとりにつき月に一度の割合になりますがそれでもかまいません(成功者の多くは、水曜日をこの日に当てています)
3.運動…毎日、簡単な運動をします(腕立て伏せ30回、腹筋100回など)。また、週3回、1回30分の有酸素運動をします
4.仕事…必要に応じて、毎週、平日の夜1日(本格的な収穫期が来ることが事前にわかっている場合は2日)、仕事に集中して取り組みます。また、仕事が忙しくない場合は、平日の夜1日を個人的な趣味の時間に費やしてもよいでしょう
5.ファイナンス…毎週日曜日の夜、現在の自分の収支状態をすべて確認します
人生において、 これらの5つの「石(基本領域)」で成功する ために必要なのは、「時間の質」であり、 必ずしも「時間の量」ではない のです。
「階段のマインドセット」に従って、これらの5領域の活動を実践したとしても、必要な時間は週10時間以下ですみます。これだけの時間で、あなたの人生は格段に充実したものになるのです。
最初に大きな「石」を入れましょう。
まず、「5つの基本領域(信念、家族、運動、仕事、ファイナンス)」の活動をスケジュールに記入します。
次に、睡眠や会議などの「小石」を書き込みます。
さらに、メールチェックや事務作業などの「砂」を書き込みましょう。
残りは「水」。あなたの自由に使える時間です。
今の環境を不満を感じていて、変えたいと思っている人は多いと思う。
僕もそうだ。そんな人に著者は次のように説くという。
私はよく、「現在の仕事や人間関係などを終わらせて、新しい職や相手を探すべきタイミングはいつか?」と尋ねられます。
私の答えはいつも同じです。それは非常にシンプルです。
「いまいる場所で、全力を出し切りましたか?
たとえば、それによって その職業の「トップ」にまで 上り詰めましたか?
答えがイエスで、なおかつ別の世界に進みたいのなら、新たな道を歩み始めてもいいでしょう。
答えがノーなら、まずはいまあなたが置かれている場所で全力を尽くしてみてください。
次のことを考えるのは、そのあとです。
いまいる場所で全力を出し切っていないのなら、
あなたは「その場所で体験できるすべて」をまだ体験していません。
ですから、 その場を去るべきかどうかを、 「正しく判断すること」はできない のです。
環境を変えるかどうか、これに悩んでいる人は多いと思う。
そして、環境を変える行動を起こすことが最も難しく、行動できないことだと思う。
環境を変えることが最も近道であり、それが正しいこともあると思うが、
とりあえず今の環境で変えられることを変えてみよう。
とにかく行動!
これまでの僕は、本を読んでも、読んで理解しただけ、またはちょっと試してみるものの長続きしない
ということがほとんどだった。
そして、この本を読んで「人生は行動することでしか変えられない」という誰もが分かっているだろう当たり前のことを再認識できた。
しかし、今回も「人生は行動することでしか変えられない」という気づきを得たで終わってしまっては今までと同じだ。
とにかく動いてみよう!
本の中で紹介されているビジョンボードを作ってみよう。
成功とは小さいことの繰り返しという。
仮でもいい。計画を立て、行動管理をしよう。
あとがきで、そっと背中を押してくれている。
これまでの人生がどのようなものであったとしても、
あなたは今日、想像もつかないような大きな成功に向かって、小さな一歩を踏み出すことができるのです。
あなたも読んで、一緒に踏み出そう。