エナージェルの革グリップ化! エナージェルの最高の書き心地を味わえるようになるペン!!
以前、C300系ボールペンの互換性についての記事にも書いていますが、エナージェルのインクが好きです。
発色が素晴らしく、書き味もいい。
なのに、グリップが滑ってとても書きづらい。
このラバーグリップ、どうにかならないのだろうか。
そんな中、出合った革のボールペン。
インクは好きなのに、グリップが滑りやすいので使いたくない! という問題を解消してくれました。
エナージェルのインクの素晴らしさを発揮させてくれるペンです。
革製品好き、文具好きの人には、ぜひとも試してみて欲しいペンです。
そして、エナージェルのラバーグリップにそんなに不満がない人にも、また革製品に特別愛着がない人にも、ぜひ一度試してほしい。
圧倒的に書きやすくなる。
とにかくおすすめしたいペンです。
購入場所・作品概要
革製品って、個人で製造・販売されているハンドメイド作品が多いですよね。
minne(ミンネ)やCreema(クリーマ)なんかのハンドメイドマーケットプレイスでは、たくさんの革製品が出品されています。
この記事でご紹介する作品は、Creema(クリーマ)で販売されています。
歯科医をされている「でんでんむし」さんと言うネームの方が出品されている作品です。
一般に販売されているぺんてる エナージェルやトンボ モノグラフライトをベースにして、大胆にペン全体を革でグルっと巻いたペンです。
選び方
いくつかの種類の改造ペンを出品されていますが、基本的な選び方は以下の通り。
本体ボディ色
元のペン全体が革で覆われて軸は見えなくなりますが、エナージェル改やパイロット クーペ改等は、ペンの上部が少し見えるペンについては、本体ボディ色まで選択できます。
▼モノグラフライトとモノグラフライト改
元のペンはカラー展開も豊富ですが、ペン自体の軸の色はほぼ関係なくなります。
▼エナージェルとエナージェル改
エナージェル改やクーペ改は、上側から少し中のペンが見えます。
さらにエナージェル改の場合は、リフィルのボール径まで購入時に選択できるようにしてくれています。
配慮が素晴らしいです。
革(レザー)の色
ブラック、ネービー、レッド、オレンジ、ブラウン、イエロー、ダークグリーン等から選択できます。
糸(ステッチ)の色
ブラック、レッド、ブラウン、マスタード、ダークグリーン等から選択できます。
縫製方法(縫い方)
サドルステッチとベースボールステッチから選択できます。
違いは下で説明します。
リフィル交換
Creemaでは他にも革を使用したボールペンはいくつも出品されています。
ただ、このでんでんむしさんの作品はどれも改造前のペンの種類を明記してくれているところが、素晴らしいところ。
エナージェル改やモノグラフライト改と言ったように、革巻き前のペンの種類ごとに販売してくれています。
なので、自分が気に入っているペンを革のペンとして注文することができます。
インクが切れた場合も、リフィル交換してずっと使えます。
エナージェルの場合、ラバーグリップ部分を回してリフィルを交換しますが、
エナージェル改は、ラバーグリップは外したうえでグリップ部分も革で覆われているので、口金だけを指で回そうとしてもなかなか回せません。
なので、最初に購入したときに、滑り止めシートを付けてくれていました。
無くす前に100均で買ってきましたが、一生かかってもこの用途だけでは使いきれません。
滑り止めシートで挟んで回すと簡単に口金部分が回ってリフィル交換できます。
モノグラフライト改等は、もともと口金部分を回す仕様なので、元のペンと特に変わらず指で口金を外せます。
デザイン
サドルステッチ
サドルステッチで仕上げられた作品は、縫い合わせたところが出っ張った形状です。
上手い例えが出てこないですが、餃子のような感じです。
▼モノグラフライト改 サドルステッチ
▼エナージェル改 サドルステッチ
元のペン自体がモノグラフライトの方がエナージェルより細軸なので、革を巻いてもモノグラフライトの方が細いです。
▼サドルステッチ2種の比較
ベースボールステッチ
ベースボールステッチは名称通り、野球ボールの縫い方ですよね。
見た目もかっこいいデザイン性の高いペンです。
▼モノグラフライト改 ベースボールステッチ
▼エナージェル改 ベースボールステッチ
ベースボールステッチの場合も元のペンがモノグラフライトの方が細いので、サドルステッチと同じように、エナージェル改よりもモノグラフライト改の方が細くなっています。
▼ベースボールステッチ2種の比較
▼モノグラフライト改 サドルステッチとベースボールステッチの比較
▼エナージェル改 サドルステッチとベースボールステッチの比較
革の色と糸の色の組み合わせによって、自分好みの色のペンを作ってもらえます。
僕は、使うリフィルの色に合わせて、革と糸を選択して、複数作ってもらっています。
と言っても、革を赤にするとちょっと目立つし、黒系が好みなので、赤リフィル用は黒の革に糸を赤で作ってもらったモノを使ってます。
ネイビーを青リフィル、ダークグリーンをターコイズブルーにしています。
派手目の色が好みなら、赤や黄なんかの革も良いですよね。
そして、モノグラフライト改はエナージェル ボール径0.5mm、エナージェル改はエナージェル ボール径0.7mm用として使いたくて、複数購入しています。
▼モノグラフライト改
▼エナージェル改
持ちやすさ
サドルステッチ
個人的に感じているのは、どの改造ペンでも共通して、サドルステッチは縫い目のところを人差し指と親指で摘まんで持つようになるため、実感として見た目よりも細く感じます。
▼モノグラフライト改 サドルステッチを持った状態
▼エナージェル改 サドルステッチを持った状態
▼上から見ると
サドルステッチの形状は、多くの人が使ったことがないと思いますが、慣れるとほんとうに持ちやすいです。
▼革の縫製部分を下に向けて持つと上側の指で挟むところが丸い形状になるので、普通のペンのように持つこともでき、違う感覚も楽しめます。
ベースボールステッチ
ベースボールステッチは、一般的なペンのように丸い形状のグリップです。もちろん縫製しているので、完全に円ではありません。
握ったときの感覚は、同じモノグラフライトやエナージェルのサドルステッチよりも、それぞれ太く感じます。
どれくらいのグリップ径が好みかによっても異なってきますが、革グリップは柔らかいので同じくらいの太さの硬いペンと比べると、太めでも握りやすく感じます。
そして、元のラバーグリップを取った上から革で包んでいるので、グリップ部分の下に少し空洞ができていて、それがいい感じにクッションになっていて、厚めの革の柔らかさと合わさり、とても気持ちの良い持ち心地です。
元のペンと縫い方によってだいぶ持ち心地が違うので、一番しっくりくる太さがどれかは実際に試さないとわかりません。
どちらの縫製方法でも、グローブレザーの革なのでグリップのホールド力は文句なしに素晴らしいです。
重量は、元のモノグラフライトは約9gに対し、モノグラフライト改は15~17g。
元のエナージェルが11gに対し、エナージェル改は19~20g程度。
革なので固体差はあります。
また、どの改造ペンも同じペンだと、ベースボールステッチよりサドルステッチのほうがほんの少し重いですが、体感としてはわからないくらいです。
軽すぎず、程よい重量になっていることも、元のペンよりも書きやすくしてくれています。
書き心地
書き心地はどのペンで、どのリフィルを使うかによって変わってきます。
エナージェルやモノグラフライトのような、C300系ボールペンだとリフィルの選択肢も多いですが、元のペンそのままで書いた場合と比較すると、圧倒的にどれを使っても書きやすくなります。
気持ちのいい手触りのレザーグリップと書き心地の良いエナージェル。
最高です。
他のペンで書くよりもきれいな字が書けます、たぶん。
触り心地、ホールド感が素晴らしいので、書いた字が同じだったとしても、書いてる時の気分もよくなります。
サラサやジェットストリームが好きな人は、モノグラフライト、エナージェルともにリフィルの互換性があるので、リフィルを入れ変えるとお気に入りのリフィルを使えます。
リフィルの互換性については、こちらを参照してください。
レザーボールペンの他のメリットやデメリット
他のメリット
レザーグリップは革の触り心地を楽しめることやホールド感だけではありません。
全体を革で包んでいるボールペンなので、落としても割れる心配等は少なく音も静かです。
デスクの上にポンっと置いたとしても、柔らかい響きがいいです。
また、他のペンと一緒にペンケースに入れても、全体が革なので他のペンを傷つける心配がないペンというのもいいところです。
デメリット
ここまで、良いことしか書いていませんが、デメリットを挙げると、クリップも含めてペン全体を贅沢に革で包んでいるので、エナージェル改やモノグラフライト改にはクリップがありません。
ないというか、本来のクリップは革の下になっています。
個人的にはクリップはあまり必要がないので何の問題もないのですが、モノグラフライト改だとステンレス製のクリップを追加で付けることもできます。
▼Creemaの作品ページの画像を引用させていただきました。
C300系以外のレザーグリップ改造ボールペン
エナージェル改やモノグラフライト改の他にも、パイロット クーペや、三菱鉛筆ジェットストリームラバー、加圧ボールペンのパワータンク等に革を巻いたペンも販売されています。
パイロット クーペ改
重量は元のクーペが25g程に対し、クーペ改は34g~36g位。
軸径もかなりの太さのあるペンになっています。
これもサドルステッチにしてもらうことで、太さが気にならないペンです。
パイロット クーペはそんなに高いペンでもないんですが、革を巻いたクーペ改は重量感、太さが相まって、重厚感ある雰囲気の高級ペンに生まれ変わります。
リフィルは滑らかアクロインキとこのずっしりした重さにより、素晴らしい書き心地です。
個人的には、ゆっくり落ち着いたときに持ちたいペンになっています。
三菱鉛筆ジェットストリームラバー改
モノグラフライト改やエナージェル改でもジェットストリームリフィルを使用可能ですが、ジェットストリーム純正リフィル仕様の革グリップのペンになります。
かなり太いペンで、クーペ改よりも太いです。
見た目は太いですが、元のペンが11.5gと軽いので、革を巻いても20gほどです。
軸径はパイロット クーペよりもさらに太いですが、見た目に反して軽いペンなので、取り回ししやすくて使い勝手いいです。
まとめ
大手文具メーカーでは、レザー製のボールペンってあまり製造されていないですよね。
以前このブログで紹介させていただいた伊東屋のロメオNo.3やNo.4は革製のモノもありますが、他のメーカーだとそれほど見かけません。
レザークラフトは、やはり手作業が必要だからでしょうか。
最初にも書きましたが、ほんと多くの人にこのペンを知ってほしい。
もっと革ポールペンのすばらしさが広まって欲しいと思います。
革好きの人にとっては、仕事中や勉強中にずっと革に触っていられるという幸せを味わえます(笑)
それほど革製品に興味がない人にとっても、グリップが握りやすいというだけでも使う価値のあるペンです。
個人的には、初めて握ったときの感動は忘れられません。
これからも経年変化を楽しみつつ、ずっと愛用していきたいペンです。
ちなみに、エナージェル改ベースボールステッチのボールペンとまったく同じ見た目で、エナージェル シャープペン改もあります。
このシャープペンもとてもいいです。
シャープペンは芯の先端の削れ具合に応じて回しながら書くので、ベースボールステッチ仕様です。
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