ビブラムファイブフィンガーズで走りたくなる!【書評】『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族” 』
走りたい!?
僕は普段全く走りません。
フルマラソンどころか、ハーフマラソンにも出たことありません。
まして、ウルトラマラソンなんて、とんでもないです。
24時間テレビで、苦痛に顔を歪めながら走っている人を見ると、こちらまで辛くなります。
なんで、わざわざ大変な思いをして走るんだろうとさえ思っていました。
そんな僕ですが、活動量計(Fitbit Charge2)とビブラムファイブフィンガーズを使用し始めてから、歩くのが楽しくなってきました。
この2つを手放したら、僕に歩くインセンティヴがなくなってしまいそうで、危惧してるくらいです。
ビブラムファイブフィンガーズを履いて走ってみたくなってきました。
ところが、普段走っていない人がビブラムファイブフィンガーズでいきなり走るのは極めて危険なことらしいのです。
まずは歩くことからだそうなので、走りたいと滾る気持ちを抑えるために、前から気になっていた本書を開いてみました。(すみません、ちょっと言い過ぎました(笑)、まだそこまでモチベーション高くないです)
偉大な人たち(奇人?)が演じるドキュメンタリー
まず、ページを開けて、目次がないことに驚きます。
まだ読んでいなくて、先に概要を知りたい方は、最後の解説と訳者あとがきを読むといいです。
タイトルが気になっていただけで、中身についてまったく調べていなかったのですが、この本で、高機能なランニングシューズへの懐疑と素足ランが広まったようですね。
著者が「どうして私の足は痛むのか」という疑問からスタートし、答えを求めてメキシコ北西部に住むタラウマラ族という先住民の元へ向かいます。
400ページ超の本で、走ることに魅せられた人たちが繰り広げるノンフィクション・ヒューマンドラマです。
そして、本書の中にビブラムファイブフィンガーズが出てきて驚きました。
後半では、ストーリー以外の驚きがいくつもあり、一部を紹介します。
バーバード大学自然人類学教授、ダニエル・リーバーマン博士の言葉
「現在、我々を苦しめる足や膝の怪我の多くは、実は靴を履いて走ることに原因があります。靴は我々の足を弱くし、オーバープロネーション(踵が内側に傾くこと)を招き、膝に問題を生じさせている。1927年にナイキが現代的なアスレティックシューズを発明するまで、人は極めて薄い底の靴を履いて走っていたが、彼らの足は強く、膝の負傷率ははるかに低かったのです。」
「人間を健康にする特効薬があるとすれば、それは走ることに他なりません」
▼ ユーチューブにも同教授とタラウマラ族が出ている動画があります。
K-1元世界王者の魔裟斗さんがタラウマラ族(ララムリ)を訪れる動画も面白いです。
動画には、本書の登場人物も出てきます。
靴を履くのは体に悪い!?
ナイキについては、著者も追い打ちをかけるように批判しています。
ランニング障害の蔓延を巨悪のナイキのせいにするのは安易すぎるように思えるーが、気にしなくていい。大部分は彼らの責任だからだ。
ビブラムファイブフィンガーズをしばらく履いていて思うのが、ソールが薄いせいか、足の裏だけではなく、足首が痛むことがあります。
これは、ランニング素人である僕の足が鍛えられていないので、負担がかかっているのでしょう。素人がいきなりビブラムファイブフィンガーズで走ると危険というのはこういうことだと思います。走り慣れていない人は、クッションの厚いランニングシューズを履くほうが安全だと思いますが、中長期的に弊害があるんでしょうね。
タラウマラ族の健康法
また、走り、靴だけではなく、タラウマラ族の食事にまで言及されています。
タラウマラ式がん予防の食事はいたってシンプルで、少なく食べること。そして、赤身の肉や加工された炭水化物から、果物と野菜中心の食生活だそうです。
山間部に住んでいるのだから、自然とそうなりますよね。
まとめ
長い文章の中の数少ない、太字で書かれたフレーズがあります。
人は年をとったから走るのをやめるのではない、走るのをやめるから年をとるのだ
この名言に心惹かれました。
マラソン出ることを目標に定めて、走ってみようかな。
BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”
▼ 続編も出てるんで、読んでみたい。