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『さかさ町』子どもの読書感想文の課題図書を読んでみたら、とても考えさせられた!

『さかさ町』子どもの読書感想文の課題図書を読んでみたら、とても考えさせられた!

すべてのことがさかさまの町があったら、行ってみたいですか?

リッキーとアンの兄妹は、汽車でおじいちゃんの住む町に向かう途中で、線路の事故があって、”さかさ町”に立ち寄ることになる。

さかさ町看板

その町の文字は、すべてさかさまに書かれていて、家はさかさまに建ち、車は反対に走っているように見える。
子どもが働いて、大人が遊んでいる。
お店にいけばただでモノをくれ、それどころか、そのうえお金までくれる。

なんだか、楽しそうな町じゃないですか?

子どもの夏休みの読書感想文の課題図書をなにげなく読んでみたら、なんだか考えさせられました。

さかさまの家

さかさ町の病院は病気になったらお金を払わなくていい!

さかさ町では、健康な人が、医者にお金を払う。それで、もし病気にかかったら、お金を払わなくてよくなる。だって、病気になったら、治るまで働くことができないんだから、お金なんて払えないだろう。

この発想は面白いですよね!
そして、確かにそうだ! って思います。
一見、これだと仮病で病院に行く人が増えそうな気もしますが、医者は患者が増えると忙しくなるのに収入が減るわけだから、正しい診察としっかりした治療をして、早く治そうとしてくれそうですよね。
ただ、反対に病気の人を健康だと診断する医者が出ないような仕組みづくりは必要になるでしょう。

今の世の中、国民健康保険はとっくに破綻していて、税金で穴埋めしている。
健保組合のほとんどは、赤字だという。

そろそろ新しいシステムの構築が必要なのは間違いない!

さかさ小学校は、忘れることの大切さを説いてくれる

子どもが学校に行くのは仕事がない休日だけ。働いて社会で大切なことを学んでいるから、学校へ行く必要はないという。
そして、「わすれよ科」という授業があって、その授業では忘れることを学ぶ。覚えるんじゃなくて、忘れる。

考えてごらん。もし、私たちが、人からされた嫌なことを忘れることができたら、世の中の争いがいかに少なくなるか。自分がそのことに気づけば、他の人にも気付かせることができる。

特に日本の学校では、詰め込む教育ばかりが重視されているけれど、この町は忘れることの大切さを真剣に教えてくれる。

でも、なぜか先生は子どもじゃなくて大人です(笑)

お店では、商品がただの上に、お金までくれる

お店では、欲しいものにお金を払う必要がない。そればかりか、物がタダの上に欲しいものと一緒にお金までくれるんです。。
さかさ町の人たちは、いいものをつくったり、育てたりすることが、人生において、何よりの喜びだという。働いて経費だけかかって、そのうえお金を提供するとしたら、じゃあ、どうやって生活するんだ? って思いますよね。

さかさ町では、例えばバットをつくる職人が、靴を欲しかったり、パンが欲しかったり、その他何でも欲しいものがあれば、欲しいモノをおいてある店に行けばいいだけ。靴やパンをもらって、そのうえお金をくれるから、そのお金でまたバットをつくり、バットと一緒にお金を払えばいいという。
そして、もし、もらうだけもらって働かない人がいれば、さかさ町では罪になるのだそう。

これは、面白い経済システムですよね。
資本主義でもなく、社会主義でもない。共産主義的な感じ。
感覚的には、AirbnbやUberに代表されるシェアリング・エコノミーに近い感じでしょうか。

もっといえば、ジェレミー・リフキン著『限界費用ゼロ社会 <モノのインターネット>と共有型経済の台頭』という本の中で書かれている協働主義というものに近い。

(この本は、資本主義社会が発展して限界費用がゼロに近づくにつれ、資本主義は力を失っていくと説いている。資本主義の抱えている大きな矛盾を指摘していて、近い将来へのヒントをくれる。)

最後に

この『さかさ町』の著者は、1900年代を生きた人ですが、資本主義や社会主義のシステムに警鐘を鳴らしていたのかもしれない。

資本主義の未来を予感し、持続可能な社会へ向けて、協働する社会のあり方をずっと前に説いていたのかもしれない。

常識を疑うことも必要だと子どもたちに教えたかったのかもしれない。

子どもが読めば、面白かった! というだろう。
小学校の僕が読めば、さかさ町に行ってみたいと思っただろう。

でも、大人が読めばいろいろと考えさせられる。

目の前の現実は、常識は、本当に正しいのか?

時には足を広げて、股のあいだから覗くことも必要だ!

本書を読めば、そんなことを考える機会を与えてくれる。

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よっしー

アラフォーサラリーマン。 人生100年時代を迎え、今後のライフデザイン、ワークススタイルをどうするか。 自分らしいネクストステージを模索中。 最近は珈琲と文房具にハマってます。 スタバ好きだけど、スタバのコーヒーは深煎り過ぎて苦手。 スタバでいつも頼むのはカフェアメリカーノ。 パンを焼くと高確率で真っ黒にします。 フリック入力も苦手ではないですが、キーボード入力が好きです。 このブログは親指シフトで書いています。 ブログタイトルは「木が3つで森になるブログ」、 1記事書くごとに、1本ずつ木を植えていくイメージをしています。 そうして、どんどん植樹して、森のようにブログも自分自身も豊かに成長していくことを目指しています。 Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

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人生100年時代を迎え、今後のライフデザイン、ワークススタイルをどうするか。
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最近は珈琲と文房具にハマってます。

スタバ好きだけど、スタバのコーヒーは深煎り過ぎて苦手。
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